サンドブラストと2Dレーザー彫刻
彫刻内容の違い
サンドブラスト彫刻
サンドブラストは、クリスタルやガラスの表面に砂や金属粉を高圧で吹き付け削る彫刻法です。
表面を削る為、深堀りした彫刻部に色入れが出来ることもメリットの1つです。
クリスタルトロフィーWW1510
2Dレーザー彫刻/フォトレーザー彫刻
レーザー光線をガラスに照射し、内部に彫刻を施すことで、
文字やロゴマークがガラス内に浮かんでいるように見せる彫刻法です。
同じ手法で、ガラス内に白黒写真を表現することも可能です。
クリスタル表彰盾 AN0116
2.5D半立体レーザー彫刻
2Dレーザーと3Dレーザーの中間として、疑似的に立体に見せる手法です。
人物等の正面写真に対し、側面部分を盛ることで半立体を造形します。
背面側はありませんが、インパクトのある製品に仕上がりお勧めです。
クリスタルトロフィーWN0003
3Dレーザー彫刻
建物や車等をガラス内に立体的に表現する手法です。
対象物を天地左右前後から撮影した写真、または図面等をご提供いただき、
そこから3Dデータを作成、彫刻いたします。
動画ではバレエシューズを彫刻していますが、細部まで表現できているのがおわかりいただけるかと思います。
クリスタルトロフィー WF102
クリスタルへのサンドブラストと2Dレーザー名入れワンポイントアドバイス
石井トロフィー会長の石井です。私の独自意見でございますが、クリスタルトロフィーや時計、 ガラス盾などへのオリジナル名入れについて、サンドブラスト彫刻と硝子内部レーザーの ご選択の際のアドバイスをさせていただきます。
右下の2つのクリスタルの正面写真のとおり、右側のサンドブラスト名入れと、 左側の2Dレーザー名入れでは、正面からは同じように見えます。 しかし側面から見ますと、2Dレーザーは硝子内部に彫刻されているため、 文字やロゴマークが硝子の中に浮かんでいるように見えて、高価な製品のイメージになります。 ただ名入れ費用は各製品により異なりますが、実はコストの違いはあまりありません。 また2Dレーザーは、硝子内部空間を彫刻しているので、 文字やマークを前後に重ねるなどの面白い表現をすることも可能です (この場合は通常よりコスト上がる場合がございます)。
サンドブラストと2Dレーザー正面写真
サンドブラストと2Dレーザーの側面写真
しかしながら、下写真のように両方の彫刻部分をアップしてみますと、 サンドブラストのほうが、文字のディテールがしっかり彫られていて綺麗なことがわかります。 また、納期重視、スピード重視の場合は、現状では加工期間が短いサンドブラストをお勧めしています。 更にサンドブラストのもう一つの利点は、単色であれば彫ったマーク等に凹色入れできることです。
2Dレーザー加工アップ写真
サンドブラストのアップ写真
弊社が、作成や取扱いしているクリスタル製品は、 サンドブラストと2Dレーザーの両方の加工に対応しているものが多いので、 デザインや納期などによりご選択下さい。 またお問合せ頂ければ、各条件を考慮しましてベストな方法をご提案させて頂きます。 またクリスタルへのもう一つの名入れ方法としてUVダイレクトカラープリントがあります。 ロゴやデザインをフルカラーや、グラデーションで表現する必要がある場合はお勧めとなります。 但しこちらはクリスタル形状により対応してない製品もございますのでご注意ください。 更に弊社の場合は、1つの製品に対して、この3つの名入れ方法を複合加工できますので、 よりオリジナリティーに富んだデザイン、製品をご提供できます。ご相談下さい。
2Dレーザー名入れ加工と、表面レーザー名入れ加工の比較動画
レーザー光線による彫刻について、クリスタル内部に加工するレーザーとアクリルの「表面」を加工するレーザーの動画をアップしましたので、ご参考にご覧下さい。
クリスタル素材とサンドブラスト彫刻、3D立体と2D内部レーザー加工について
クリスタルトロフィーやクリスタル盾の特徴の1つが、透明なガラスに文字や図柄が刻印されているということです。
透明に輝くクリスタルに図柄を刻印するには、大きく2つの方法があります。1つはサンドブラスト加工、もう1つは2Dレーザー加工です。
サンドブラスト加工とは、ガラスの表面に細かい砂を吹き付けて、図柄を削り出す方法です。
これは実はかなり古くから使われてきた手法で、もともとは19世紀に船のサビを取るために生まれたのだとか。当初はサビ取りや塗装をはがすために開発された技術でしたが、現在ではガラス彫刻だけでなく、墓石の刻印やIC回路の加工など、幅広く使われています。
サンドブラストは、比較的安価な彫刻方法です。精細なデザインには不向きで、カラーは表現できませんが、単色なら色入れは可能です。
彫刻に使われる「砂」は、硅砂のほか、ガラスビーズやナイロン、中には植物の殻や種など、多彩な素材が使われています。
サンドブラストで加工すると、加工した箇所がすりガラスのようになるので、その表面を触ると、かすかにざらざらしてへこんでいるのがわかります。
もう1つの手法である2Dレーザーは、レーザーでガラスの内部に図柄を刻印する方法です。レーザーでガラスに小さなドットを打ち込んでいき、そのドットで図柄を作っていきます。
2Dレーザー加工の最大の特徴は「ガラスの内部に刻印できる」ということです。サンドブラストのように表面を削るのではなく、内部に刻印しますので、ガラスの中に図柄が浮かんでいるように見えます。これこそが2Dレーザーの特徴です。
デザインや名入れ文字などをパソコンなどで作り、そのデータをレーザーで削っていくので、立体的な図柄も作成可能です。また、奥行きが使えるので、文字やロゴを重ねることも可能です。
物体を360度全方向から表現することのできる3Dレーザーもあり、インパクトの強い表現ができます。
基本的には2Dでも3Dでも手法は同じです。2Dレーザー加工の場合でも、平面のデータに多少厚みをもたせて彫刻できますので、刻印されたガラスを斜めから見ると、図柄にそれなりの厚みがあるのがわかります。さらには写真レーザーと呼ばれる手法もあり、 こちらは同じくクリスタル内部に刻印しますが、厚みはありません。その代わりに細かいドットで濃淡を表現できますので、白黒写真のように画像を浮かび上がらせることができます。
クリスタルトロフィーでは、先にロゴなどを2Dレーザーで刻印しておいて、受賞者が決まってからその方の名前をサンドブラストで刻印するなどの手法も行われます。
両者の適性を上手く生かして、魅力あふれるクリスタルトロフィーが作られています。